Kindle本の売上を増やす方法


Kindle出版について網羅的に学びたい場合は『Kindle出版完全攻略ロードマップ』を読むのがオススメです。

Kindle本の売上に関する基本

Kindleの売上を増やすアプローチを紹介する前に、売上の考え方の基本を確認しましょう。

売上に関する基本
  • 基本的な売上の方程式
  • Kindle出版における売上の方程式

ビジネス一般における売上の方程式を確認したあとに、Kindle出版における売上の方程式を説明します。

そこで説明した項目に基づいて、売上げアップのアプローチを解説するのでまずは売上の基本を確認しましょう。

基本的な売上の方程式

売上は、一般に売上=客数×客単価で表され、売上の方程式などと言われます。
これは、Kindle出版においても同じです。

上記の方程式を構成する「客数」と「客単価」をビジネスごとに最適化することで、個別の売上の方程式ができます。

Kindle出版における売上の方程式

Kindle出版における売上の方程式は以下のように表せます。

売上=(表示数×閲覧率×成約率)×(本の平均単価×出版数)

上の式では、表示数×閲覧率×成約率が客数で、本の平均単価×出版数が客単価にあたります。

客数の考え方

Kindle本はAmazonで販売されるので、客数の考え方Webビジネスで一般的なPV×CTR×CVRで考えます。

それぞれの項目の意味は以下のとおりです。

項目意味
PV検索結果への表示回数(表示数)
CTR商品ページにアクセスした割合(閲覧率)
CVR本の購入率(成約率)

厳密には、Amazon以外から商品に流入するパターンもありますが、ここでは一旦Amazonから流入のみ考えています。

なので、客数=表示数×閲覧率×成約率としています。

客単価の考え方

客単価は、通常のビジネスと同様に平均単価×商品数で考えましょう。

シンプルに本の単価を高くして、本の数を増やせば売上が増えます。

ただし、単価は成約率にも影響しているので、単価を上げれば絶対に売上が増えるということではありません。

Kindle本の売上を増やす方法

売上の方程式のそれぞれの項目を改善していけば、Kindle本の売上は増やせます。

なので、売上を増やす方法は以下のように表せます。

売上を増やす方法
  • Amazonの検索結果への表示回数を増やす
  • 検索結果から商品ページへのアクセスを増やす
  • 商品ページでの購入を高くする
  • 本の単価を高くする
  • 本の数を増やす

次の項目から実際のアクションを紹介していきます。

Kindleの客数を増やすアプローチ

KDPでは正確な分析データを提供してくれるわけではないから、あくまで目安。

Kindleの客数に関する現状把握

表示数×閲覧率×成約率が把握できれば良いのですが、現状AmazonやKDPからデータは取得できません。

唯一、表示数の目安が把握できるかなというところです。

あくまで目安でしかありませんが、そもそも検索結果に表示されないと成約までたどり着きません。

なので、目安ではありますがチェックする価値はとてもあります。

Amazonでの表示数の目安は、Amazonの検索ボリューム×順位を指標にします。

検索ボリュームの確認

検索ボリュームは、AhrefsのAmazonキーワードツール で検索します。

商品ページで設定したキーワードや、タイトルの一部などを入力して、検索すれば検索ボリュームがわかります。

そもそも検索ボリュームがないキーワードが設定されている場合は、キーワードを見直しましょう。

検索順位の確認

順位は、Amazonでキーワード検索したときに、上位表示されるかを確認します。

ここでも、商品ページで設定したキーワードや、タイトルの一部などを入力して検索しましょう。

キーワード自体の検索ボリュームがあるのに、上位表示されない場合は競合商品と比較して、閲覧率×成約率が低いことが想定されます。

これは、Amazonのビジネスモデルを考えると納得する話です。

大前提の話ですが、Amazonで多くの商品が売れた方がAmazonの売上・利益が増えます。

Kindle Unlimited対象の本でも、人気の本を優先表示して顧客満足度が上げた方が、Amazonにとっての利益は増えるのです。

なので、順位が低い場合は閲覧率×成約率を改善しましょう。

表示数の改善

まず、表示数の改善方法です。

表示数は下記2つのアプローチで改善できます。

表示数の改善アプローチ
  • タイトル周りの改善
  • キーワードの改善

表示数改善の基本

表示数改善の基本は、検索ボリュームが見込めるキーワードをタイトルに入れたり検索キーワードに設定することです。

そもそもの表示数をチェックしたときと同じアプローチでキーワードを調べましょう。

見る項目
  • 検索ボリューム
  • サジェストの項目
  • 検索結果

表示数に関しては、上記3項目をチェックすれば大丈夫です。
タイトル・7つの関連キーワードでのポイントをチェックしましょう。

タイトル周辺に検索ワードを入れる

検索ボリュームの改善のために、タイトル周辺に検索ワードを盛り込みましょう。

タイトル"周辺"と表記しているのは、検索結果や商品ページで表示されるのはタイトルだけじゃないからです。

『KDPに本をアップロードする方法』でも書いていますが、検索結果や商品ページではタイトル:サブタイトル(レーベル)の形で表示されます。

要は、キーワードを入れれるのは、タイトルだけじゃないということです。

タイトルにメインのキーワードを入れつつ、サブタイトルやレーベルでサブキーワードを設定するということができます。

7つの関連キーワードを使う

KDPにアップロードするときに入力する7つのキーワードも上手に活用しましょう。

このキーワード欄ですが、1枠150字のキーワードを書けるのです。

なので、関連しそうなキーワードを大量に入力して、表示数を増やしましょう。

閲覧率×成約率の改善

表示数の問題を解消したら、閲覧率×成約率を改善しましょう。
閲覧率×成約率を改善することが、順位の向上に繋がり結果として表示数アップや売上げアップにつながります。

閲覧率×成約率の部分を改善する施策は以下の通りです。

閲覧率×成約率の改善
  • 表紙とタイトル
  • 商品説明欄
  • 評価とレビュー

表紙とタイトル

表紙とタイトルは一番目につく部分なので、1番大事な場所です。
即効性もあり、効果も大きいので最優先で改善しましょう。

表紙とタイトル」とまとめているのは、表紙とタイトルの2つはセットだからです。

タイトルが変われば表紙も変わるし、表紙のデザインに合わせてタイトルを変えることもあります。

別々のものとして扱われるケースもありますが、表紙とタイトルはセットで考えましょう。

表紙とタイトルの作成のポイントは、『Canvaでプロ級の表紙を作る』『Kindle本のタイトルの決め方』にてまとめています。

カンタンな表紙の作り方を紹介しているサイトやKindle商材もありますが、閲覧率×成約率の改善という観点で見ると、表紙の縦横比や文字詰めまでやった方が手に取りたくなる表紙になります。

『Canvaでプロ級の表紙を作る』の後半では、調整に関しても書いているので参考にしてみてください。

商品説明欄

商品説明は、KDPのアップロード時に記入する内容紹介とA+コンテンツの2ヶ所で行います。

A+コンテンツは、内容紹介の下に出る「出版社から」の部分のコンテンツです。

使い方や機能の詳細は『A+コンテンツの使い方』にまとめています。

内容紹介はテキストしか表示されないけどページの上部に表示されて、A+コンテンツは写真も使えるけど下に表示されるので、その点を意識して設定しましょう。

内容紹介、A+コンテンツそれぞれ、以下のポイントを意識するのがオススメです。

内容紹介で意識するポイント
  • ベネフィット
  • 緊急性
A+コンテンツで意識するポイント
  • 見た目のインパクト
  • わかりやすさ

テキスト主体の内容紹介と、写真を使えるA+コンテンツの特徴を意識して使い分けるのがポイントです。

評価とレビュー

Kindle本の評価とレビューも、閲覧率×成約率の改善につながります。

Amazonの検索結果には、評価が表示されまよね。

【ここに写真】

もし、同じような本があって、星1の本と星5の本の2冊があれば、星5の本を先にチェックしますよね。

そして、ページにアクセスしてからもレビューをチェックしますよね。
とくに有料購入だと、本当に買って大丈夫なのかと。

評価とレビューを改善する方法は2つあります。

評価とレビューの改善方法
  • 相互評価コミュニティに入る
  • 本のクオリティを高める

短期間で評価とレビューを改善したいなら、Kindle本の相互評価コミュニティに入るのが効果的です。

ただし、長期的な目線で見るとイマイチな点もあります。詳しくは、『Kindle出版コミュニティー』を読んで、自分なりに活用してみてください。

なんだかんだ、本のクオリティを高めることが1番強力で持続的です。

クオリティの部分で意識するのは、「読者にとってクオリティが高いか」です。

ここがズレると低い評価が付いてしまうので気をつけてください。

客単価を高くするアプローチ

Kindle出版で客単価を上げるアプローチは以下の2つです。

客単価を高くするアプローチ
  • 詳細単価を上げる
  • 商品数を増やす

商品単価を上げる

Kindle本の商品単価は、単に単価を高くするだけでなくKENP数を増やすアプローチも有効です。

本の内容はアップデートできるので、出版したあとに内容を充実させてページ数を増やしたり、読みやすいようにリライトしたりすることでKENP
数が増えます。

読者あたりのKENP数が増えることで、結果的が商品単価のアップになるのです。

リフロー型で出していた書籍を、固定レイアウトにしてKENP数を稼ぎたくするアプローチもありますが、Kindle本来の機能を失う点などから推奨しません。

商品数を増やす

商品数をふやすことで、複数冊買ってくれる人が現れたりで客単価がアップします。

あと、商品数を増やすと自分の中で売れる商品が出てきます。

Kindle出版も売上のほとんどは売れ筋の本が作ってくれるので、売れ筋が生まれたらそこに特化して本を増やしましょう。

私のKindle本も売れている一部の本が収入の8-9割を作って、あとの本は微々たる収益という状態です。

リライトや追記も売れている本を中心に行うのが効率的です。

その他のKindle本の売上を増やすアプローチ

Kindle本の売上を増やす方法は、Amazon内での売上の公式売上=(表示数×閲覧率×成約率)×(本の平均単価×出版数)を改善するのが基本です。

ただ、実際にはそれ以外にも売上を増やすアプローチがあるので紹介します。

その他のアプローチ
  • 無料キャンペーンの実施
  • まとめ書いの設定
  • 外部流入を増やす

無料キャンペーンの実施

Kindle本は無料キャンペーンの実施ができます。

キャンペーンの実施は、KDPのマーケティングページ を開いて、「価格キャンペーンを実施→本の無料キャンペーン」で対象書籍と期間を設定するだけです。

無料キャンペーン自体では、収益が発生しませんが期間中は読者が増えるので、レビューを獲得に繋がります。

まとめ買いの設定

Kindleでは、シリーズ本をまとめ買いできるように設定できます。

シリーズにしたい書籍をKDPでシリーズ化したあとに、KDPのお問い合わせページ から申請します。

まとめ買いに関する要件は、KDPヘルプ「シリーズのまとめ買い」 に書いているので申請前に確認しましょう。

外部流入を増やす

Kindle本の売上は順位である程度の検討がつきますが、SNSやブログが強い人は順位が高いです。

外部からの流入で売上を増やしています。

Amazon自体の集客力が強いので、外部からの流入0でも売上は作れますが、SNSやブログなどの媒体が育っている人は順位が全然違います。

Kindle出版に力入れつつも他の媒体も強化していきましょう。

Kindleの売上を増やすなら表紙とタイトルから改善

まとめ
  • 売上=客数×客単価の方程式が基本
  • 即効性と効果が高いのはタイトルと表紙の改善
  • 愚直に本の質と量を増やすのは大切
  • 外部メディアがあると売上が一気に増える

Kindle本の売上を増やすのも、基本的には他のビジネスと一緒です。

真っ先に入り口を改善したら、持続性のある対策をする。
そして、他の要素と掛け合わせて倍以上の成果を出す。

やることを愚直にやることが一番売上アップに繋がります。
一つずつ改善していきましょう。

Kindle出版について網羅的に学びたい場合は『Kindle出版完全攻略ロードマップ』を読むのがオススメです。

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