Kindle本の編集は校正だけすればいい
- 編集・校正・校閲の違い
- 校正のやりかた
- 校正を効率よくやる方法
Kindle出版について網羅的に学びたい場合は『Kindle出版完全攻略ロードマップ』を読むのがオススメです。
Kindle本の出版前にやる編集や校正とは
Kindle本の原稿が書けたら、編集や校正などを行います。
編集と校正の違いなどを聞かれることがあるので、カンタンに編集や校正に関する基本的なことを説明します。
- 編集・校正・校閲の違い
- Kindleでは校正だけやればいい
この順番で説明します。
編集・校正・校閲の違い
まず、編集・校正・校閲といった原稿を書いたあとの工程の違いを把握しましょう。
編集
「編集」を辞書で調べると以下のように書いています。
編集
デジタル大辞泉
一定の方針に従って資料を整理し、新聞・雑誌・書物などにまとめること。
Kindle本だと、画像などの資料を添付したり、見出しなどのデザインを整える部分が編集にあたります。
校正
「校正」を辞書で調べると以下のように書いています。
校正
デジタル大辞泉
文字・文章を比べ合わせ、誤りを正すこと。
辞書の表現だとちょっとわかりにくいかもしれませんが、表現の誤りや、ブレをなくす作業が校正です。
校閲
「校閲」を辞書で調べると以下のように書いています。
校閲
デジタル大辞泉
文書や原稿などの誤りや不備な点を調べ、検討し、訂正したり校正したりすること。
辞書の言葉だと、校正との違いがわかりにくいですが、校閲は書いてある文章が事実に基づいているか確認し、修正する作業です。
Kindleでは校正だけやればいい
編集・校正・校閲は出版で重要な工程ですが、個人でKindle出版する場合は「校正」だけやれば十分です。
というのも、Kindle本はレイアウトの制約があるので、そんなにデザインを調整するところがありません。
一度作ったデザインテンプレートを当てはめれば、デザインは終わります。
原稿も自分が企画兼執筆担当なので、原稿が書けた時点で編集もある程度されている状態なので、Kindle本で編集作業はいりません。
校閲に関しても、自分の実体験ベースの話を書くぶんには、いらない工程です。
なので、Kindle出版では読みやすくするための校正作業だけすれば、基本的には大丈夫です。
Kindle本の質をグッと上げる3つの校正作業
書けた原稿に対して校正作業を行います。
プロがやる校正作業は複数人で、厳しいルールに基づきやりますが、そこまで一人でやるのは大変ですし、自分の文章を客観的に指摘するのは難しいです。
なので、自分の文章でも無理なくできる部分だけでも校正しましょう。
- 誤字脱字をなくす
- 表記のブレをなくす
- 助詞の連続をなくす
自分で校正を行うセルフ校正は、上記の3項目を行えば読者がストレスを感じない最低限のレベルはクリアできます。
誤字脱字をなくす
文章を書いていると、意識していても誤字脱字がたまに発生してしまいます。
読者からすると「ん?」となるので、誤字脱字を消しましょう。
漢字を変換するときに誤りが発生しやすいです。
表記のブレをなくす
表記のブレを無くすことも大切です。
「Kindle」という単語も、「Kindle」以外に「Kindle」「kindle」「kindle」「KINDLE」「KINDLE」「キンドル」と表記の仕方がたくさんあります。
このように複数の表記方法がある単語が、1冊のKindle本の中でコロコロと表現が変わってしまうと、読者によっては気になってしまいます。
Kindle本の中では、統一して書くようにしましょう。
また、数字の扱いなども同様です。
ローマ数字、漢数字、全角半角、桁区切りの有無は、ルールを決めて書くのがオススメです。
助詞の連続をなくす
文章には、無意識のうちに自分のクセが出てしまいます。
特定の助詞を連続で使ったり、文末の表現が同じになってしまったりなどです。
これは日本語としては、問題無いのですが、読者に対して稚拙な印象を与えるので校正のときに修正しておきましょう。
助詞の連続は「近所の田中さんの服のロゴ」みたいな「の」の連続を避けようみたいな話です。
上記の文章も「近所の田中さんが着ている服のロゴ」とすることで、「の」の連続を避けれます。
また、文末表現も「〜ます。」「〜ます。」「〜ます。」と同じ文末の繰り返しにならないように気をつけましょう。
ですます調で書くとしても、「〜です。」「〜ます。」「〜ましょう。」と文末を分けるだけでも、印象が変わります。
書く文章の都合で、どうしても繰り返しになるときはあります。
そんなときでも、繰り返しは2回までにした方が稚拙な印象を与えにくいです。
Kindle本の校正を素早くする3つの方法
文章の質をグッと引き上げる校正ですが、結構時間がかかります。
執筆と同じくらい時間がかかったみたいなことは、避けたいので効率的に行いましょう。
これから紹介する3つの方法を使って校正をすると、素早く校正することができます。
- エディターの校正機能を使う
- 校正ツールを使う
- 正規表現で置換する
順番に紹介するので、取り入れてみてください。
エディターの校正機能を使う
一番ベタな校正の方法が、エディターの校正機能を使った校正です。
Wordで原稿を書いた場合は、Wordの構成機能がしっかりしているので、まずはWordの構成機能を使って校正しましょう。
テキストエディターで執筆している場合は、標準では校正機能が無いので、校正機能を追加しましょう。
VS Codeでは「テキスト校正くん」 という拡張機能が使いやすくオススメです。
校正ツールを使う
エディターに構成機能がなかったり、+αで校正する場合は校正ツールを使いましょう。
校正に特化したツールなので、エディターの構成機能で校正するより、更に細かい校正ができる場合が多いです。
無料で済ませるならenno で、有料課金するなら文賢 を使っておけばかなり校正できます。
正規表現で置換する
正規表現は、決まったルールに基づいた表現に統一することです。
正規表現を覚えるのと、ルールセットを書くのに手間はかかりますが、一度ルールを作成しておくと、1アクションで文章中の表現を統一できるので便利です。
ツールを使って校正したら素早く良いKindle本が書ける
- 個人で出版するなら校正までやれば十分
- 構成ツールの力を借りると便利
- ツールに無いものは正規表現で対応☄
個人で出版するなら校正をやれば最低限の本としての品質を保てます。
構成ツールを使いながら、ツールに出ない範囲のミスやブレは正規表現で一発置換すると素早く校正できるのでオススメです。
最終的には自分の目で見る必要がありますが、事前にツールを使うと工数が減るので活用しましょう。
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